高知県内では珍しいTSC受信点についてのお話

高知県には民放が3局しかない。人口規模から考えればよく自県だけで3局揃えられた、という見方もできなくはないが、やはりテレビっ子にとってテレ朝・テレ東を見られないのは耐え難いものがある。最近ようやく高知市内でもCATVに加入すれば、香川県のKSB瀬戸内海放送テレビ朝日系列)を視聴できるようになった。県内他市町村でもKSBあるいはeat愛媛朝日テレビを見られる場合がある。

参考:https://twitter.com/oneseg_d/status/1208254650647842816

 

ところが、高知県内ではCATVに加入してもテレビ東京系列を視聴することはできない。かつてアナログ時代は、KCB高知ケーブルテレビが梶ヶ森で無理矢理受信してアナデジ変換なる離れ業をやってのけていたが、現在はサービスを終了している。

 

実はデジタル放送の現在でも梶ヶ森山頂に行けば、TSCテレビせとうち(18ch)が受信できる。(最終調査日時:2013年8月)他にOHKテレビ(27ch)、NHK総合・高松(24ch)が受信できることから、前田山送信所の電波が到達していると考えられる。28ch(OHK西讃岐)や32ch(NHKG岡山)などは受信できなかったので、岡高波のうち前田山のみが到達していると思われる。

ちなみにKSB瀬戸内海放送(17ch)は高知放送(17ch)と被っていて、受信不可能である。(残念…)

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シミュレーションをすると梶ヶ森山頂にはわずかに電波が到達していることがわかる。断面図をみると、前田山から梶ヶ森山頂に至るまで偶然にも障害物がないこともわかった。ただ、どうやら梶ヶ森以南へは届いていないようだ。四国山地の峻嶮さが窺われる。

 

それにしてもCATVの受信点として梶ヶ森が選出された経緯が気になる。私のようにシミュレーションから設置の検討をしたのか、高知県民ならある程度知られた山なので、「梶ヶ森なら受信できるやろか?」なんて担当者が思いつきでやったのか。とても気になる。

 

最後に、梶ヶ森山頂へは車で直接行くことが出来る。また、近くには天文台やキャンプ場、大きな滝など面白いところがたくさんあるので是非受信調査がてら訪れてみてください。(コロナが収束したら)