日本最西端・与那国島でのラジオ受信調査結果

 筆者は,2022年2月21日に日本最西端である沖縄県八重山郡与那国町にてラジオ受信調査を実施した.ここではその結果を記述する.

 

 

受信できたAMラジオ局

kHz 放送局名 出力 送信所 距離
531kHz 中国広播公司 10kW 中華民国 新北市土城区 159.1km
540kHz NHK第1 1kW 日本 沖縄県石垣市 123.2km
549kHz 中央広播電視総台台海之声 1200kW 中華人民共和国 福建省莆田市 390.7km
585kHz 中国東南広播公司 400kW 中華人民共和国 福建省福州市 331.0km
630kHz 中国広播公司新聞網 10kW 中華民国 宜蘭県壮囲郷 116.7km
666kHz 海峡之声新聞広播 600kW 中華人民共和国 福建省福州市 331.4km
684kHz 中央人民電台神州之声 1200kW 中華人民共和国 福建省莆田市 390.4km
738kHz RBCラジオ 10kW 日本 沖縄県豊見城市 507.3km
738kHz 台湾区漁業広播電台 100kW 中華民国 澎湖県白沙郷 344.0km
765kHz 中央広播電視総台台海之声 600kW 中華人民共和国 福建省福州市 369.0km
783kHz 海峡之声閩南話広播 600kW 中華人民共和国 福建省漳州市 501.4km
792kHz 漢声広播電台 10kW 中華民国 花蓮県花蓮市 140.3km
837kHz 中央広播電視総台台海之声 1000kW 中華人民共和国 福建省泉州 415.1km
855kHz 中国広播公司新聞網 10kW 中華民国 花蓮県寿豊郷 146.6km
864kHz ROKラジオ 10kW 日本 沖縄県南城市 512.5km
909kHz 中央人民電台神州之声 600kW 中華人民共和国 福建省泉州 415.0km
999kHz 天南広播電台"黄金頻道" 1kW 中華民国 台北市士林区 155.2km
1008kHz 中国広播公司郷親網 10kW 中華民国 台東県台東市 246.9km
1017kHz 中国広播公司郷親網 10kW 中華民国 新竹県新豊郷 197.9km
1044kHz 燕声広播電台 5kW 中華民国 花蓮県吉安郷 142.0km
1062kHz 正声広播電台 1kW 中華民国 宜蘭県宜蘭市 123.7km
1089kHz 中央人民電台神州之声 600kW 中華人民共和国 福建省福州市 370.4km
1116kHz 漢声広播電台 10kW 中華民国 宜蘭県宜蘭市 123.7km
1143kHz 台湾区漁業広播電台 100kW 中華民国 澎湖県白沙郷 344.3km
1161kHz 中国広播公司郷親網 10kW 中華民国 宜蘭県壮囲郷 116.8km
1188kHz 中国広播公司郷親網 10kW 中華民国 花蓮県寿豊郷 146.6km
1242kHz 燕声広播電台 1kW 中華民国 花蓮県吉安郷 142.0km
1269kHz 正声広播電台 1kW 中華民国 台東県台東市 246.5km
1359kHz 漢声広播電台 5kW 中華民国 花蓮県花蓮市 140.3km
1422kHz 中央広播電台台湾之音 50kW 中華民国 嘉義市民雄郷 265.6km
1494kHz 国立教育広播電台 10kW 中華民国 新北市三重区 156.2km
1521kHz NHK第2 1kW 日本 沖縄県石垣市 123.2km
1593kHz 台湾区漁業広播電台 1kW 中華民国 宜蘭県宜蘭市 123.7km

 

 調査時刻は午前10時であったが,日本,中華民国(台湾),中華人民共和国からの多数の電波を捉えた.最長距離は,奇妙なことに「日本」の沖縄県南城市に送信所を置くROKラジオの512.5kmであった.その他,与那国島から約500㎞離れた中国・福建省漳州市からの電波も確認できた.したがって,障害物が少ない東シナ海に浮かぶ与那国島では半径500㎞内の主要放送局が常時受信できるようである.

 ちなみに夜間になると,韓国(711kHzのKBSラジオなど)からの電波も受信できる.八重山諸島を中心に地元AMラジオ局がFMの中継局を設置している理由がよくわかる.

 

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 与那国島を中心に置いた地図を見ると,沖縄本島よりも台湾は当然として中国大陸の方が近いということがわかる.出力が文字通り桁違いであるとはいえ,福建省の放送局を多く受信できるのも納得である.

 

受信できたFMラジオ局

kHz 放送局名 出力 距離
79.5MHz ROKラジオ 日本 沖縄県与那国町 2.4km
80.3MHz NHK第2 日本 沖縄県与那国町 2.4km
83.5MHz NHK第1 日本 沖縄県与那国町 2.4km
84.7MHz RBCラジオ 日本 沖縄県与那国町 2.4km
85.8MHz NHKFM 日本 沖縄県与那国町 2.4km
87.8MHz ROKラジオ 日本 沖縄県石垣市 124.9km
89.0MHz RBCラジオ 日本 沖縄県石垣市 124.9km
90.1MHz 合歓山広播電台 中華民国 花蓮県寿豊郷 151.3km
90.3MHz 羅東広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 129.2km
91.5MHz 太平洋之声広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 128.9km
91.7MHz 花蓮之声広播電台 中華民国 花蓮県寿豊郷 146.8km
92.3MHz 宜蘭郷親熱線広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 127.7km
93.5MHz 蓮花広播電台 中華民国 花蓮県寿豊郷 151.4km
93.7MHz 宝島客家広播電台 中華民国 台北市北投区 158.1km
94.3MHz 内政部警政署警察広播電台交通網 花蓮分台 中華民国 花蓮県花蓮市 139.1km
94.5MHz 内政部警政署警察広播電台交通網 台東分台 中華民国 苗栗県三義郷 219.0km
96.3MHz Alian原住民広播電台 花蓮鯉魚山中継局 中華民国 花蓮県寿豊郷 151.2km
97.3MHz 国立教育広播電 台花蓮送信所 中華民国 花蓮県花蓮市 140.3km
97.9MHz 噶瑪蘭広播電台 南澳中継局 中華民国 宜蘭県南澳郷 138.5km
98.3MHz 歓楽広播電台 中華民国 花蓮県寿豊郷 138.7km
98.5MHz 宝島新声電台 中華民国 新北市万里区 137.9km
98.9MHz 人人広播電台 中華民国 台北市北投区 137.8km
99.5MHz 東方広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 138.2km
99.7MHz 台北愛楽電台 中華民国 台北市北投区 137.8km
101.3MHz 内政部警政署警察広播電台 烏石鼻中継局 中華民国 宜蘭県蘇澳鎮 109.6km
101.7MHz 国立教育広播電台 七星送信所 中華民国 台北市北投区 155.1km
102.1MHz 中国広播電台 宜蘭FM広播電台 中華民国 宜蘭県壮囲郷 116.8km
102.5MHz 幸福広播電台 中華民国 台北市北投区 157.7km
103.3MHz 中国広播電台 台北FM広播電台 中華民国 台北市北投区 157.7km
104.1MHz 正声広播電台 台北FM広播電台 中華民国 台北市北投区 157.8km
104.9MHz 内政部警政署警察広播電台 烏石鼻中継局 中華民国 宜蘭県蘇澳鎮 109.6km
105.5MHz 冬山河広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 128.8km
105.9MHz 講客広播電台 竹子山中継局 中華民国 新北市三芝区 158.1km
106.9MHz 講客広播電台 鯉魚山中継局 中華民国 花蓮県寿豊郷 151.3km
107.3MHz 蘭陽広播電台 中華民国 宜蘭県員山郷 129.2km
107.7MHz 東台湾広播電台 中華民国 花蓮県吉安郷 142.0km

 続いてFMは,与那国島石垣島の中継局以外に,台湾東部に面する宜蘭県花蓮県の放送局を多く受信することができた.ステレオでノイズ無しでクリアに受信できる局も多く,C-POPを嗜む人間からすると羨ましい環境に違いない.ただし,与那国島民(2000人弱)のうち日常的に台湾のラジオ局を聴取している人はどれだけいるのかは不明である.とても気になる点である.

 

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 以上をまとめると,ラジオに限って言えば,与那国島はもはや「国土縁辺部」などと形容するのはお門違いであろう.中国系のラジオに「お便りコーナー」があるのかは知らないが,中国語で「続いてのお便りは,なんと日本の沖縄県与那国町にお住いの○○さんからです!」なんて聞けたらきっと楽しいに違いない.国境を意に介さないラジオを活用した国際交流ができたらなんて,思った今日この頃である.

 

47都道府県を最速でめぐる(4日目・2021年11月11日)

 4日目は,鹿児島県霧島市国分駅から再開.日付は2021年11月11日(木)とし,ダイヤもそれに合わせている.

 

①6:03国分→6:45西都城日豊本線

 九州島最後の県・宮崎県を目指して,始発の日豊本線に乗車.宮崎県クリア

 

②6:52西都城→7:53南宮崎日豊本線

 もう疲れてきましたね...

 

③8:09南宮崎→8:17宮崎空港宮崎空港線

 本企画最後の鉄道乗車.

 

④9:15宮崎空港→ 10:55那覇空港(ソラシドエア SNA 067)

 感動のフィナーレ(?).飛行機に乗って最後の県・沖縄県クリア.

 

 1日目の6:52に木古内駅を出発してから,76時間3分後,47都道府県目の沖縄県にたどり着いた.参考までに,たけちよ氏は72時間台で達成している.この差は,実は南九州における移動の違いで生まれている.というのも,氏は新八代駅を拠点に深夜鹿児島県と宮崎県をレンタカーでクリアしたのち,早朝始発の新幹線で博多へ向かい,そこから8時発の那覇空港行きの飛行機を利用している.ただ,ここで一つ言えるのは,鉄道の利用に限った場合(一部タクシーを使っているが)でも想定では70時間台でクリアできるということである.本当にできるかできないかは実践する必要があるのだが.

 現時点での課題は,関東周辺(山梨県静岡県),関西(和歌山県),山陰地方,南九州地方をどのように効率よくめぐるか,高速バス,とりわけ夜行バスの利用可能性など検討すべき点が多くあることである.今回は,あくまで鉄道・飛行機(・多少のタクシー)といった公共交通機関のみを使用した場合の行程を提示したまでである.どなたか実践してみたい人はどうぞ使ってください.

 

 

最後に これを実践した三納さんとたけちよさんはスゴイ

 

 

47都道府県を最速でめぐる(3日目・2021年11月10日)

 3日目は岡山駅から再開.日付は2021年11月10日(水)とし,ダイヤもそれに合わせている.

 

①5:15岡山→5:30倉敷(山陽本線

 何故こんな早朝から短距離移動するの…?

 

②5:43倉敷→8:52米子(伯備線

 各駅停車倉敷発西出雲行きの伯備線とかいう地獄列車に乗車.7:05になれば岡山発出雲市行きの特急やくもが走っているというのに,何故...? 鳥取県クリア

 

③8:52米子→島根鳥取県境の碑→米子(タクシー)

www.google.co.jp

 本企画初めてのタクシーを発動.(別にタクシー禁止とは言ってないからね…)米子駅から西出雲行きの各駅停車の列車に乗車しても良いのだが,サンライズ出雲の待ち合わせのため米子駅でまさかの1時間弱の停車.当然そんな時間はないので,米子駅から島根県へ最速で訪問するには,車を使わざるを得ない.往復で約5㎞あるが,タクシーを使えば10分ほどで可能か.島根県クリア

 

④9:22米子→11:39岡山(やくも10号)

 島根県に訪れたはいいが,のんびりしている暇はない.9:22発の特急に乗車しなければ,計画は水泡に帰す.つまり,30分という短い間に島根県に接地しなければならなかったのである.これでめっちゃ疲れるので,岡山までおやすみなさい.

 

⑤11:48岡山→13:13小倉(のぞみ17号)

 鬼門の山陰地方を抜け出し,ようやく山陽新幹線の本領発揮タイム.途中,12:24広島駅,12:55新山口駅に停車.広島県山口県福岡県クリア

 

⑥14:09小倉→14:42中津(ソニック27号)

 いよいよ九州上陸.旅の終わりが見えてきた(かもね).大分県クリア

 

⑦15:04中津→15:37小倉(ソニック36号)

 小倉に戻ります.

 

⑧15:51小倉→16:06博多(のぞみ27号)

 九州最大都市・福岡市までやってきた.果たして今日中に九州の全県をめぐれるのだろうか.

 

⑨16:15博多→17:59諫早(かもめ29号)

 実はここからが九州は大変である.九州新幹線が通っていない県に行くには,やはり時間がかかる.博多駅からかもめ号に乗車し,長崎県最初の駅・諫早駅まで移動.九州新幹線西九州ルートが開通すれば,また変わるのだろうか.途中,16:57佐賀駅に停車.佐賀県長崎県クリア

 

⑩18:37諫早→19:49新鳥栖(かもめ38号)

 行った道を戻る.この行為ほどむなしいことはないだろう.

 

⑪20:10新鳥栖→21:37鹿児島中央(さくら567号)

 本企画で九州新幹線に初乗車.途中,20:40熊本に停車.残念ながら,この時点で九州制覇は明日以降にお預けとなってしまった.熊本県鹿児島県クリア

 

⑫21:45鹿児島中央→22:24国分(日豊本線

 だが,ここで旅はやめない.可能な限り次の目的地に近づく努力をする.

 

 3日目は,これで終わり.10県訪問した.1日目,2日目と比べるとややペースが落ちたか.山陰2県をめぐるだけで,6時間以上消費してしまったのは非常に痛い.何か良い方法がほかにありそうな気がするが...

47都道府県を最速でめぐる(2日目・2021年11月9日)

 2日目は長野駅から再開.日付は2021年11月9日(火)とし,ダイヤもそれに合わせている.

 

①6:11長野→7:38金沢(はくたか591号)

 はくたか591号に乗車.始発が各駅停車なのが嬉しい.途中,6:35上越妙高駅, 7:16富山駅に停車.最高の滑り出し.新潟県富山県石川県クリア

 

②7:48金沢→9:44米原しらさぎ4号)

 金沢駅しらさぎ4号名古屋行きに乗車.途中,8:38福井駅に停車.敦賀まで新幹線が伸びれば,また少し違ってくるのだろうか.福井県滋賀県クリア 

 

③9:57米原→10:25名古屋(ひかり644号)

 本企画2回目の東海道新幹線である.まさか今度は上りとはね.途中,10:15岐阜羽島駅に停車.岐阜県愛知県クリア

 

④10:30近鉄名古屋→12:52大阪難波近鉄名古屋線特急)

 筆者は名古屋駅の事情に疎い.それ故に,新幹線ホームから近鉄ホームまで5分で移動できるかは知らない.とある個人ブログの情報によれば,5分もかからないらしい.本当だよね? 途中,10:47桑名駅,12:20大和八木駅に停車.三重県奈良県大阪府クリア 

ameblo.jp

 

⑤13:20なんば→13:26天王寺(大阪メトロ御堂筋線

 本企画初の地下鉄.こういう細かい移動はなるべくしたくないが...

 

⑥13:32天王寺→14:16和歌山(くろしお13号)

 和歌山方面って本当に行きづらい! 和歌山県クリア

 

⑦14:50和歌山→15:50新大阪(くろしお22号)

 新大阪までトンボ帰り.

 

⑧15:57新大阪→16:11京都(のぞみ234号)

 3回目の東海道新幹線.しかも上り.関西を周るのって本当に悩むな... 京都府クリア

 

⑨16:23京都→17:22岡山(のぞみ39号)

 4回目の東海道新幹線.やっと下り.途中,16:51新神戸駅に停車.兵庫県岡山県クリア

 

⑩17:35岡山→18:51川之江(しおかぜ21号)

 岡山駅で四国方面に乗換.まずはしおかぜ21号松山行きに乗車.四国をどの順番でめぐるかも頭を使う... 途中,18:09宇多津駅に停車.香川県愛媛県クリア

 

⑪19:03川之江→19:28多度津(いしづち28号)

 ここから一気に四国制覇を狙う.

 

⑫19:51多度津→21:09大杉(南風23号)

 かの たけちよ倶楽部氏もこの地域は小回りが利くレンタカーで移動.筆者はあえてここでも鉄道で勝負(何のだ?)を続ける.途中,20:29阿波池田駅に停車.徳島県高知県クリア

 

⑬21:52大杉→23:12坂出(しまんと10号)

 大杉駅があるのは,高知県長岡郡大豊町.駅名の通り,大きな杉があることで有名である.言っちゃ悪いがとても田舎な場所でもこの時間帯でも岡山まで戻れるのは非常にありがたい.ありがとうJR四国

 

⑭23:50坂出→00:38岡山(快速マリンライナー72号)

 2日目の旅はこれで終わり.我ながら鬼門・四国を効率よく鉄道のみで周れたと感心している.大満足.今日は岡山で1泊.

 

 

 2日目で,2府16県,計18府県をクリア.1日目と合わせて35都道府県.残り12県.終わりが見えてきた...??

47都道府県を最速でめぐる(1日目・2021年11月8日)

 1日目を2021年11月8日(月)と設定.鉄道のダイヤは基本的にはその日のものと合わせている.

 

①6:52木古内→8:43盛岡(はやぶさ10号)

 北海道・木古内をスタートとする.はやぶさ10号東京行きに乗車.途中,7:43新青森に停車.北海道青森県岩手県クリア

 

②8:48盛岡→9:21田沢湖(こまち1号)

 盛岡駅到着後5分で乗換.こまち1号に乗車し,秋田県最初の駅である田沢湖駅で下車.秋田県クリア

 

③10:14田沢湖→11:29仙台(こまち16号)

 田沢湖駅で折り返す.こまち16号東京行きに仙台まで乗車.宮城県クリア

 

④11:44仙台→12:10福島(やまびこ138号)

 仙台駅でやまびこ138号に乗換.福島県クリア

 

⑤12:35福島→13:07米沢(つばさ135号)

 福島県でつばさ135号に乗換.山形県最初の駅である米沢駅まで乗車.山形県クリア.これで北海道・東北地方コンプリート.ここまでの所要時間は,およそ6時間.新幹線効果もあって非常に良いペース.

 

⑥13:40米沢→14:57宇都宮(つばさ142号)

 米沢駅からつばさ142号東京行きに乗車し,一気に関東地方へ.栃木県クリア

 

⑦15:15宇都宮→16:37大宮(JR宇都宮線

 この企画内で初めての在来線乗車.⑥のつばさ号で東京まで行けばいいのでは,と思われるかもしれないが,16:02に停車する古河駅茨城県に接地する.茨城県埼玉県クリア

 

⑧16:45大宮→16:58南浦和(JR京浜東北線

 おそらく⑦までのルートはどの人もおおむね一致することだろう.ここからが勝負の分かれ目かも(適当).

 

⑨17:00南浦和→17:29西国分寺(JR武蔵野線

 何故武蔵野線? しかもラッシュ時と重なって地獄だよ.東京都クリア

 

⑩17:33西国分寺→18:16上野原(JR中央線

 これでお分かりだろうが,そう山梨県に行きたかったのである.途中,18:08相模湖駅に停車.神奈川県山梨県クリア

 

⑪18:20上野原→18:46八王子(JR中央線

 上野原で4分乗換.八王子まで戻ります.

 

⑫18:53八王子→19:40新横浜(JR横浜線

 新横浜駅といえば,新幹線停車駅だけど...

 

⑬19:45新横浜→20:12熱海(こだま753号)

 ここで初の東海道新幹線乗車.静岡県クリア

 

⑭20:35熱海→21:18東京(こだま746号)

 西進はせずに東京までトンボ帰り.「今日はもう夜遅いから,1日目は終わりかな~」いやいや,ここから本領発揮ですよ.

 

⑮21:24東京→21:40舞浜(JR京葉線

 東海道新幹線ホームから京葉線ホームまでまさかの6分乗換.以下のサイトによれば,所要時間は成人男性が歩いて,6分56秒.「あれっ,これって間に合いませんよね?」→「いいえ,違います.間に合わせるんです」(21:24分発に乗らないと,計画が総崩れになってしまう) 千葉県クリア

1rankup.jp

 

⑯21:41舞浜→21:54東京(JR京葉線

 続いて1分乗換でまた東京に戻る.ああ忙しい.

 

⑰22:08東京→23:52長野(あさま633号)

 こんな夜遅くまで新幹線があることに感謝.途中,23:01高崎駅に停車.群馬県長野県クリア

 

 

 1日目はこれでおしまい.長野で一泊.1都1道15県の計17都道県をクリア.残り30府県.(2日目に続く)

47都道府県を最速でめぐるには?

 日本には,1都1道2府43県,合計すると47の都道府県が存在する.その始まりは,1871(明治4)年に行われた廃藩置県だが,当初は3府302県を数えた.その後徐々に統合が繰り返され,1890(明治23)年には現在の数に落ち着いた.1945(昭和20)年から1972(昭和47)年までの米国による沖縄統治時代を除けば,実に100年以上もこの「47都道府県」という表現に慣れ親しんできたというわけである.

 

 ところで,一生のうちに私たちはいくつの都道府県を訪問することになるのだろうか.以下のサイトによれば,平均18.9県だという.もちろん,これは学術的な確証があると必ずしもいえないが,筆者の個人的感覚に即しても納得できる数字である.

kunitori-jp.net

 

 それでは,もし今から47都道府県をすべてめぐるとしたら,どのような経路が考えられるだろうか.様々な考えがあることだろう.例えば,自分のキャンピングカーで全国を長い時間かけて隈なく楽しむ,青春18きっぷを使ってのんびり鈍行列車に乗る,新幹線や飛行機を駆使して爆速で周る,などなど.ここで私はこんなことを思った.

 

「そんなにゆっくりしてられないよ.もっと効率よく周れないのか? 最速の経路を知りたいんだけど.ちなみに俺,車の免許持ってないよ.体力には自信あるけどね~」

 

 簡潔に言えば,「47都道府県を鉄道・飛行機のみで最速でめぐる経路」は何か,という疑問である.ここで,この疑問に立ち向かった二人の先人を紹介する.

 一人目は,三納物語氏である.氏は,東京を出発地として,鉄道,タクシー,飛行機を使い,79時間かけて全都道府県をめぐった.経費は50万円以上もかかったといい,後に紹介するたけちよ倶楽部氏も指摘するように,効率的なルートとは決していえない.(先駆者としては大いに尊敬に値する)

 

www.youtube.com

 

 二人目は,たけちよ倶楽部氏である.氏は,三納物語氏の挑戦に言及しつつ,より効率的なルートを模索し,それを実践した数少ない貴重な人物である.その際に彼独自のルール(「その土地に接地したら,訪問したことにする」,「移動手段は特に問わない(車,鉄道,飛行機などすべてOK)」など)を定めている.筆者も基本的にはこれに倣うことにする.

 氏は,四国や南九州など鉄道でのアクセスが悪い地域では,レンタカーを使用している.確かに,「最速で」「効率よく」周るためには,非常に有用だといえる.ところが,これは運転免許を保持しない者にとって,ネックとなり得る.そこで,自動車の利用を含まずに,鉄道・飛行機などの公共交通機関のみで周るとしたら,どのような経路が考えられ,どのくらいの時間・費用がかかるのだろうか.

 

www.youtube.com

 次回以降,以上の事柄について考えていきたい.お楽しみに.

サハリンでワンセグ遠距離受信調査結果②(2019年9月)

oneseg-d.hatenablog.com

 前回の続き.②では,サハリン・ユジノサハリンスクでの調査結果を記す.

 元のツイートはこちらから.

 

サハリン州ユジノサハリンスク

 日本統治時代は「豊原」と呼ばれ,樺太庁の庁舎が置かれていた.行政都市的性格を有し,ユジノサハリンスク市となった現在でもサハリン州の州都となっている.人口は20万人程度である.

 

 受信調査は,市内中心部から5㎞ほど離れた山の上にある展望台で行った.その名も「山の空気展望台」で,確かに碁盤の目のような市街地を新鮮な空気を吸いながら眺められる.山頂までは,300ルーブルを払えば麓からゴンドラですぐに辿り着ける.訪問時(9月)は,たくさんの市民が遊びに来て,非常ににぎやかだった.冬はスキー場に様変わりするという.

 

www.google.co.jp

 

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↑山頂にあるレストランのメニュー表.どれもおいしそう.

 

 早速,南方面に開けた地点で調査すると,北海道からの電波が次々に入ってきた.網走局は常時安定していたが,知駒局,北見局は不安定だった.

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↑放送局名および番組名は撮影できず.(電波の存在は確認)

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以上の結果を表にまとめた.

ユジノサハリンスク(山の空気)標高:600m

物理ch

放送局名

中継局名

出力[W]

距離[㎞]

14

TVH

網走

1k

348

16

STV札幌テレビ

網走

1k

348

20

HTB北海道テレビ

網走

1k

348

22

HBC北海道放送

網走

1k

348

23

NHKEテレ北見

網走

1k

348

24

UHB

網走

1k

348

25

TVH

北見

50

358

29

STV札幌テレビ

北見

50

358

34

UHB

知駒

100

227

39

HTB北海道テレビ

知駒

100

227

 

 いずれも200㎞超の「超」遠距離受信となった.調査は成功裡に終わったと言えるが,はたしてこれは常時受信できるのだろうか.すなわち,ラジオダクトの発生など時期によって受信可能性が左右される可能性は捨てきれない.

 ①でも述べたように,Radio Mobileのシミュレーションでは,サハリン島南部には電波が到達しているようである.ところが,内陸部にあるユジノサハリンスク市には微弱な電波すら届いていないことが示された.つまり,今回受信できた要因は季節性の異常伝播によるものと考えるのが妥当だろう.下の図は,受信調査当日のトロッポ予想図である.図によれば,サハリン島南部は強く発生すると予想されている.

 

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 ただ,常時受信可能かは,異なる時期に定期的に調査するべきであろう.コロナが明ければ,またサハリンに行きたいものである.